60代がネット詐欺から身を守るために知っておきたいパスワード管理法
この記事は「ネット詐欺が怖いけれど、パスワード管理が苦手…」と感じている60代の方に向けています。
対象は、メール・LINE・通販サイト・銀行アプリなどを利用している方で、詐欺メールや不審なサイトに不安を感じているシニア世代です。
この記事でわかること
- なぜ60代はネット詐欺のターゲットになりやすいのか
- 詐欺に使われやすいパスワード管理の落とし穴
- 安全でラクに続けられるパスワード管理の具体的な方法
なぜ60代はネット詐欺のターゲットになりやすいのか
総務省や警察庁の報告でも、ネット詐欺の被害者には60代以上が多いとされています。理由は以下の通りです。
- お金を持っている世代:年金や退職金を狙われやすい
- メールやSMSを信じやすい:公式に見える案内を疑いにくい
- パスワード管理が苦手:同じパスワードを使い回すケースが多い
つまり「詐欺師にとって狙いやすい層」になりがちなのです。
ネット詐欺が狙う「パスワードのすき間」
詐欺師はパスワードの弱点を突いてきます。60代がやりがちな管理方法が危険につながります。
- 同じパスワードを複数のサービスで使い回す → ひとつ漏れると芋づる式に突破される
- 誕生日や電話番号を使う → SNSや名簿から簡単に推測される
- 紙に書いて机に置く → 家族以外の来客や訪問業者に盗み見られるリスク
これらは「便利だから」とついしてしまいがちですが、詐欺師にとっては格好の隙です。
安全にパスワードを管理する3つの方法
1. パスワード管理アプリを活用
「1Password」「Bitwarden」「LastPass」などの管理アプリを使えば、マスターパスワード1つで他は自動保存できます。
強固なパスワードも自動生成され、入力の手間もなくなります。
- スマホやパソコンに対応
- 自動入力で入力ミスが減る
- 複雑な文字列を自分で覚える必要がない
2. Google・Appleの公式パスワード保存機能を使う
60代の方におすすめなのは「すでに持っている端末の機能」を使うことです。
- iPhone/iPad:「設定」→「パスワード」→Face ID/Touch IDで管理
- Android:「Google パスワードマネージャー」で一括管理
- PC:ChromeやEdgeのパスワード保存機能を利用
これらはセキュリティが高く、指紋認証や顔認証と組み合わせることで安全性が強化されます。
3. 紙で管理する場合の工夫
どうしても「紙が安心」という方もいます。その場合は工夫が必要です。
- 直接書かずに「ヒント方式」で残す(例:誕生日+記号=△△△)
- 金庫や鍵付き引き出しに保管する
- 家族1人だけに所在を伝える
ネット詐欺に引っかからないための実践術
- パスワードを入力する前にURLを確認:「.co.jp」「.com」が正規か必ず見る
- メールやSMSのリンクをすぐに押さない:公式アプリやブックマークからアクセスする
- 定期的にパスワードを見直す:最低でも年1回は更新
- 二段階認証を利用する:SMSや認証アプリでダブルロック
特に注意!
- 「アカウントが停止されます」「至急ログインしてください」は詐欺メールの典型
- パスワードを入力させる偽サイトは本物そっくりに作られている
- 公式サポートはパスワードを電話やメールで要求しない
60代にありがちな「落とし穴」
私がサポートしてきた中で、60代の方に特有の注意点がありました。
- 「メモ帳アプリ」にパスワードを保存 → スマホを落としたときに危険
- 孫に入力を頼む → 良かれと思っても第三者に漏れる可能性
- 「覚えているから大丈夫」と思い込む → いざという時に思い出せず、詐欺メールで焦って入力
まとめ:60代は「便利」と「安全」のバランスが大切
ネット詐欺から身を守るには、「複雑なパスワード」×「管理の工夫」が欠かせません。
60代にとっては「いかに無理なく続けられるか」が最大のポイントです。
- 同じパスワードを使い回さない
- 公式の管理アプリや保存機能を使う
- 紙で管理する場合はヒント方式+安全な保管場所
- 詐欺メールの典型パターンを覚えておく
「自分は大丈夫」と思っていても、詐欺は巧妙です。
まずは今日からひとつ、パスワードの見直しを始めてみてください。
それがネット詐欺から自分を守る第一歩になります。

