結論:「スマホに元からある機能+無料アプリ+本人確認の追加ステップ」をセットにするだけで、ほとんどの人は安全になります。むずかしい専門知識はいりません。
なぜパスワード管理が必要?
もし同じパスワードを色んなサービスで使っていると、ひとつ流出しただけで、SNSやネット通販、銀行まで次々に突破される可能性があります。
でも逆に、最初に「仕組み」を作ってしまえば、その後はほぼ放置で安全が続きます。
シンプル3ルール
- ルール1:同じパスワードを使い回さない
- ルール2:作成や保存は自動で任せる
- ルール3:ログイン時に「本人確認の追加ステップ」を必ず入れる
まずやること(10分でOK)
① スマホの標準機能をオンにする
- iPhone:設定 → パスワード → 「自動入力」をオン
- Android:設定 → パスワードとアカウント → 「Google パスワードマネージャー」をオン
これで、保存・自動入力・危険なパスワードの警告まで自動でやってくれます。
② 無料のパスワード管理アプリをひとつ入れる
標準機能だけでも十分ですが、家族で共有したい人や「メモ」も安全に保存したい人は、無料アプリを1つ追加しましょう。
ポイントは3つだけ。
- アプリはひとつだけ(複数入れると混乱します)
- アプリの開閉は顔認証や指紋認証にする
- パスワードはアプリに作ってもらう(20文字以上がおすすめ)
③ パソコンでも自動入力できるようにする
もしパソコンを使うなら、同じアプリの「ブラウザ拡張」を入れてください。これでスマホと同じように自動入力できます。
コツ:ログインできたらその場でアプリに保存。後でまとめて…は忘れる原因になります。
少しずつ移行する:2週間プラン
日 | やること |
---|---|
1日目 | メール(GmailやApple ID)を変更して保存 |
2日目 | SNS(X・Instagram・LINEなど)を変更 |
3日目 | ネット通販や決済サービス(Amazonや楽天など)を変更 |
4日目以降 | ログインしたサービスを順番に変える |
全部を一気にやる必要はありません。2週間かけて「使い回しゼロ」にすれば大丈夫です。
覚えるのは2つだけ
自分で覚える必要があるのは、この2つだけです。
- パスワードアプリを開くための合言葉
例:青い自転車_雨の日_ねこ47!
日本語・数字・記号をまぜて16文字以上にすると安全です。 - スマホのロック
顔や指紋認証+6桁以上のパスコードを設定してください。
大事:予備のメールアドレスや復旧用のコードは、紙に印刷して封筒に入れておくと安心です。
本人確認の追加ステップを入れる
多くのサービスでは「パスワード+6ケタの数字」でログインする方法があります。これを必ずオンにしてください。
- 優先して設定すべきは「メール」「買い物サイト」「SNS」
- スマホに入れる「認証アプリ」で6ケタの数字を確認する方式が一番安全
- 予備用に「バックアップコード」も必ず保存
最近は「パスキー」という、顔認証や指紋だけでログインできる仕組みも増えています。対応していたらオンにしておきましょう。
やってはいけないこと
- メモ帳やスプレッドシートにそのまま保存
- 誕生日や電話番号をパスワードに使う
- 「Pass2023」→「Pass2024」といった小変更
- アプリを複数入れて管理がバラバラになる
よくある質問
Q. すでにパスワードが100個以上あります…
A. すべて一気にやり直さなくて大丈夫です。今日ログインしたサービスから順番に変えれば、自然と入れ替わっていきます。
Q. 家族のパスワードもまとめたい
A. 家族共有用のフォルダがあるアプリを使えばOK。ただしクレジットカードや銀行などのお金関係は、必ず個人ごとに分けてください。
Q. 移行中に混乱しそう…
A. 古いパスワードはすぐに消さず「旧」とラベルをつけて残しておきましょう。2週間問題なければ削除すれば安心です。
今日やるチェックリスト
- スマホのパスワード保存をオンにした
- パスワード管理アプリをひとつ入れた
- アプリ用の合言葉を作って覚えた
- メール・買い物サイト・SNSに本人確認の追加ステップを入れた
- バックアップコードを紙に印刷して保管した